帰って来たカフェ長ブログ

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病気の人にかける言葉〜もしも大切な人が「死にたい」なんて口にしたら〜

病気の人にかける言葉

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時々、私の闘病のことを知る周りの人から「家族や友達が病気になった時、なんて言葉をかけたらいいのか?」って相談されることがあります。

大切な人が苦しんでいたら、励ましたい、元気になって欲しいって、そう思いますよね。でも、いざとなると、会いたくなかったらどうしよう、とか、何て言葉をかけようとか、悩みます。残念ながら当事者であった私もすごく悩むので、毎度うまくお答えすることが出来ません。

よく聞く、自分が病気で苦しんだから、同じように苦しんでいる人の気持ちもわかる。いっけん正解のように聞こえるけど、これ私はウーンと思います。
やっぱりその人の痛みはその人にしかわからないし、状況や精神状態で感じ方も違います。
病気の人にかけるべき言葉、それにはきっと正解はなく、私が答えるなら「どんな言葉も相応しくないかもしれない」でしょうか。

とはいえ、それをふまえていくつか考えてみました。

 

 

ふさわしい言葉など無い

あ、正しくは、病気の人みんなに共通する相応しい言葉など無い、です。
次の「よく言ってしまう言葉」も、それによってすごく励まされたという人もいれば、すごく傷ついたという人もいるわけで。これは病気の人に限ったことではなく、落ち込んでいる時には、誰かの言葉に対してとても敏感でネガティブな反応をしてしまいます。少しでもダメージを与えてしまう恐れがある言葉は極力避けた方がいいかと思います。


よく言ってしまう言葉もちょっと待って。

繰り返しますが、人によって、またその時の精神状態によって、受け取り方は様々。あくまでもやさぐれていた当時の私の実体験を含めた一例です。

「大丈夫大丈夫!」
「きっとすぐ良くなるよ」

(そりゃあなたは大丈夫でしょうね)
気休めにしか聞こえず、軽くあしらわれているように感じるかも。


「分かる分かる、私もね・・」

(ああ、はぁ、)
これ実際同じような経験をした人がついやってしまうアルアルですが、共感のあまり自分の体験談を語り出してしまうパターン。その人の痛みはその人にしか分からないということ、わかったような言葉は不快を与えてしまうかも。


「頑張ってね!」

(これ以上何をどう頑張ったらいいの?)
この言葉は苦しかったという意見を良く聞きますが、私は嬉しかった言葉です。「頑張ろうね」はもっと嬉しかった。やはり人によって全く違うんだなと改めて分かります。


「もっと苦しんでる人もいるんだから」

(だからなに?)
私はこれが一番辛かったです。心理学の手法で下等比較というものがあります。それは、自分が苦しい時、自分よりさらに苦しい立場にいる人と比べることで、自分はまだいい方だと前向きになれると言うもの。ただし、これを自分より恵まれた立場の人から言われた場合、とても素直に受け入れることは出来ませんでした。もしかしたらこの言葉に奮い立つことが出来る場合があるかもしれませんが、私には「この程度で苦しいなんて甘えてる」と、責められているような、とても辛い言葉でした。

 

 

ネガティブな発言を否定しない

 絶望的な気分でいると自暴自棄になり、ネガティブな発言が増えることもあります。特に、家族や近しい友人には甘えもあるため、私自身もたくさんのネガティブ発言をしました。
「もうどうなってもいい」「死にたい」「もうお先真っ暗」こんな言葉を聞くと周りの人は、ショックですよね。
そこでつい、「そんな事言うもんじゃない」とか「甘えるな」とか言ってしまいがち。
だけどこんな時、本人も、こんなネガティブなことを言うべきじゃないと分かっています。それでも言わずにいられない・・。それだけ苦しい。また、ネガティブな言葉を吐き出すことで、気分が少し落ち着くこともあります。

 

 

理解しようとする

 じゃあ、ネガティブな発言や態度に対していったいどうしたらいいのかですが。もしも自分の大切な人が「死にたい」なんて口にしたら、ドキッとしますよね。悲しくなって、なんとか思いとどまらせなければと、慌てるかもしれません。あるいは言葉を失ってしまいます。こんな時、テレビドラマのように「バカッ」と、とっさにビンタを食らわせてしまうのも有効なのかもしれませんが・・(いや、でもそれはちょっとギャンブル性が高いかもしれない)大事なのは、そんなネガティブな感情を否定ではなく理解しようとすること。
そんな言葉を発さずにいられないほど苦しんでいるという事を理解し、寄り添うことだと思います。言葉はなくてもただ聞き、寄り添うだけ。あえて、もしも言葉をかけるとするなら、「そんな風に思ってしまう程苦しんだね、辛いんだね」でしょうか。正確はわかりませんけど。

 

 

無理に元気付けようとしない

 相手の気持ちを受け入れて寄り添うこと、とはつまり、相手の感情を変えようとしたり変化を求めないことですよね。元気づけようとするあまり、相手に元気な姿を強要し、元気なフリをさせてしまうことだってあります。

相手に変化を求める言葉は、自分の気持ちに言い変えるといいかもしれません。
例えば、
「元気になって」は「元気になって欲しい」
「無理しないで」は「無理して欲しくない」
「そんな事言わないで」は「そんな言葉を聞くと悲しい」
「笑って」は「笑顔が見たい」
とかとか。

 いや〜どうかなぁww


何も言わなくていい

 こんな風に考え過ぎると、腫れ物に触るような感覚になりますよね。
だけど要は、何を言っていいかわからなければ何も言わなくていいのです。あるいは「何て言っていいかわからない」って伝えてもいいと思います。
大事なのは、相手の感情を理解しようとすること、そしてそれを受け入れること。気持ちは言葉などなくても十分伝わるのです。・・きっと。

 


最後に

 病気で苦しんでいる本人は自分のことで精一杯で、時に周りの人の気持ちを考える余裕がなくなってしまいます。心無い言葉が返ってくることもあるかと思いますが、それも含めて受け入れて欲しいです。
また、病気で苦しむ本人はもちろんですが、実は周りの人も同じくらい(場合によっては本人以上に)苦しいこともあります。相手だけでなく、自分をいたわることも、どうかどうかお忘れなく。